芽室高校の吉田さんと音更高校の萱森さん 総文祭に書道出品
第57回全道高等学校書道展・研究大会(道高文連主催、10月11~13日・苫小牧市)で、芽室高校2年の吉田彩乃さんと音更高校2年の萱森駿さんの作品が道高文連賞を受け、来年の全国高校総合文化祭(総文祭)岐阜大会(7月31日~8月5日)の出場権を手にした。2人は受賞を喜びながら、早くも総文祭への意欲を見せている。
紙はみだす迫力
芽室高書道部の吉田さん(16)は、同展のために5カ月かけて書き上げた、古代中国・唐の政治家、顔真卿(がんしんけい)の「建中告身帖」の臨書を出品。「ぱっと目を引く、伸びやかな書を意識した」(吉田さん)といい、狙い通り、書道紙をはみ出すほどの迫力ある字形や構成は高く評価された。
高校から書道を始めたという吉田さん。今回の入賞は部活の先輩や仲間たちの指導や支えのおかげといい、「感謝でいっぱい」と笑顔で語った。
来年度の総文祭に向けては「誰かの心を動かすような伸びやかで力強い作品を目指したい」と意気込み、締め切りの来年3月に向けて、再び練習に励んでいくという。(近藤周)
潤渇の変化を意識
音更高書道部の萱森さん(17)は「今になって受賞した実感がじわじわと湧いている」と受賞を喜ぶ。
吉田さんと同じく書家の顔真卿の作品を出典とし、「祭姪文稿(さいてつぶんこう)の一節「方期戩穀何図逆賊間亹称」の11文字を半切サイズに書いた。
小学1年生で習字を習い始め、高校に入学して書道部の門をたたき、現在は同部の副部長を務める。顧問の田原志津子教諭(61)のアドバイスをもらって全道高校書道展への出品作品を選んだ。「ゆったりと粘り強い線と潤渇の変化を意識し、文字の大小や配置にも工夫した」と相好を崩す。
「書道は人生の一部」というほど書道が大好きで、田原教諭は「とにかく練習熱心」と評する。総文祭に向けて改めて作品を書くが、「自分が満足できる作品を出品したい」と意気込んでいる。(内形勝也)
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2人の受賞作は、11日から音更町図書館で開催される高文連十勝支部書道専門部が主催する秀作展で展示される。16日まで。