帯広拠点に菓子販売の山口さん 出身地の熊本で紹介 テレビ取材で十勝PR
十勝管内を中心に、熊本名産のお菓子「いきなり団子」をキッチンカーで販売している帯広市の元自衛官、山口斉(ひとし)さん(59)が7~9日、RKK熊本放送(TBS系列)による密着取材を受けた。
同局は今年開局70周年。記念番組として、日本全国にも広がる熊本文化を発掘しようと、「県外の熊本を探す」をテーマにドキュメンタリーバラエティー番組を制作している。同局は熊本県の地元紙や十勝毎日新聞で山口さんの存在を知ったという。
山口さんの地元は熊本県益城町で、2016年の熊本地震で大きな被害を受けた。19年に帯広駐屯地を最後に自衛官を退官した山口さんは、地震をきっかけに「熊本のために何かしたい」と、20年4月からキッチンカー「きなっせ」でいきなり団子の販売と募金活動を始めた。
今回、番組プロデューサー兼ディレクターの徳本光太朗さん(41)が山口さんを3日間にわたり密着取材。中札内村での販売に同行したり、山口さんの自宅で食事を共にしたりして、インタビューも行った。徳本さんは「想像以上に明るい人。性格的にも前向き」と山口さんの印象を語る。
9日は、熊本ラーメンを提供する幕別町内の「味千拉麺札内店」横でキッチンカー営業をする様子を取材。山口さんが気さくに話し掛けながら接客する様子や、客が団子を頬ばるシーンなどをカメラに収めた。
山口さんは今回の密着取材を振り返り、「熊本の皆さんに活動を知ってもらえることはとてもうれしい。北海道・十勝を知ってもらえるチャンスにもなる」と話した。番組は11月に放送予定。(近藤周)