ブルベトカプチ400開幕、38人がスタート
国の「ナショナルサイクルルート」に昨年指定された、十勝管内南北400キロ余りのコース「トカプチ400」を走破する超長距離サイクリングイベントが、18、19の両日に開かれている。主催団体によると指定後、全域を使った本格的なイベント開催は初めて。管内外の約40人が参加し、さわやかな初夏の風を受けながら完走目指してペダルをこいでいる。
イベントは札幌市の一般社団法人オダックスジャパン北海道が主催した、「ブルベ トカプチ400」。「ブルベ」は仏語で認定を意味し、制限時間内に指定コースを完走した人を認定する。レースと違ってタイムや順位は競わず、景観や食を楽しみながら走る。
トカプチ400は、帯広市を起点に上士幌町から大樹町まで、12市町村を8の字に通過する約403キロのコース。日本を代表する自転車道を国が指定する「ナショナルサイクルルート」に道内で初めて選ばれた。国内では現在6カ所が指定されている。
同団体はブルベを道内で年20回、十勝管内でも毎年開いており、今回はトカプチ400をなぞるようにコースを設定した。参加者は音更町を発着点に士幌町や帯広市などを走るコースを、18日午前7時から19日午前10時までの27時間以内で走る。
スタート地点の道の駅おとふけには、18日早朝から参加者が集まり、愛車にまたがって出発。札幌市の会社員中村悠太さん(30)は「十勝は農村地区や山並みなどの自然が多く、解放感があって気持ちがいい。明日は日の出前に戻ってきたい」と話していた。
イベントの運営を担当した深野慎介さん(55)=帯広市=は「長距離のイベントなので、参加者が安全にゴールできるようサポートしたい。トカプチ400を使ったイベントは来年以降も開催予定なので、今後も盛り上げていけたらいい」と期待していた。(松崎篤嗣)