空き家改修しワーケーション施設オープン 上士幌
【上士幌】リモートで働きながら現地の観光を楽しむワーケーション施設「プラスベースかみしほろ」(上士幌町東4線235)が13日にオープンした。コロナ禍で在宅勤務が広がる首都圏から利用者を受け入れるとともに、町民との交流を図っていく。(大健太郎)
施設を整備したのは、不動産賃貸業を営む日本トレランス合同会社(東京)代表社員の宮崎真一さん(41)と妻で業務執行役員の香織さん(41)。2人は上士幌町の子育て支援や自然環境、コンパクトで人との距離感が密な町内の雰囲気が気に入って移住した。
宮崎さんは昨年、起業者を町で支援する「事業着手金支援制度」の優秀賞を受賞した。中小企業の事業転換の費用を支援し、最大1億円の補助が受けられる国の「事業再構築補助金」にも採択され、その補助金で築45年の空き家を改修した。
施設は木造平屋で床面積は約90平方メートル。内装は「和モダン」なデザインで、くつろげる空間に仕上げた。古材を加工したテーブルも置かれ、和洋折衷の雰囲気が感じられる。寝室やキッチンの他、Wi-Fi(ワイファイ)なども完備した。
宮崎さんは不動産の知識を生かして「人が集まる拠点を以前からつくりたかった」という。「プラスベース」のプラスは十勝の「十」から取り入れ、「いろいろな楽しみ方をプラスしていけるように」との思いが込められている。
また、町民との交流イベントなども企画。開業前の3月26日には、宮崎さんが施設に集まった参加者らに、野菜をたっぷり使った宇都宮餃子(ギョーザ)や赤ワインを提供、談笑した。
宮崎さんは「地域の人や町外の人が交ざり合うきっかけを提供し、親睦を深められるように」、香織さんは「都会のビジネスマンやファミリー層、カップルなどに自然の中で癒やされてほしい」と話している。
施設利用料は2人で1泊9800円から(時期によって変動)。問い合わせはEメール(nihon.tolerance@gmail.com)で。(画像は同社提供)