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フランス料理店マリヨンヌがゴエミヨに2年連続掲載

ゴ・エ・ミヨ2022に掲載されたマリヨンヌの小久保オーナーシェフ

 1972年の創刊以来、世界の美食家たちに愛されてきたレストランガイドブック「ゴ・エ・ミヨ2022」に、帯広のフランス料理店「マリヨンヌ」(西1南10、小久保康生オーナーシェフ)が昨年に続き十勝から唯一掲載された。日本版6刊目の今回は、41都道府県から477軒が選ばれた。道内は33軒。

 マリヨンヌは2014年に「北の屋台」で開業。20年5月、現在地に移転した。広尾産のイクラとウニのリゾットなど十勝産の食材をふんだんに使った料理を提供し、食べた人の口いっぱいに自然の恵みを広げることで、心をわしづかみにしている。匿名調査員による評価は20点中13・5点だった。

 小久保さんは芽室町出身の38歳。帯広工業高を卒業後、まずは手に職をつけようと大工として7年間働く。その後、自らの将来を考える中で自分が面白いと思える仕事をやろうと料理の道へ。調理専門学校で学んだ後、帯広市内の料理店でアルバイトとして腕を磨き独立に至った。

 「北の屋台」で営業していたとき、マリヨンヌにとって大きな出会いがあった。客として来ていた十勝のニンニク農家から「料理はすごいおいしいけど、このニンニク中国産でしょ? 良かったらうちのニンニク使ってみる?」と誘いを受けた。使ってみたところ、別の客の生産者からも「うちのジャガイモはどう」など提案を受け、支援の輪が広がっていった。

 現在は新鮮な食材をじかに生産者から仕入れており、それこそがおいしさの秘訣(ひけつ)だという。小久保さんは「こうして掲載されたのも十勝の生産者の方々が応援してくれるおかげ。全国どの料理店に行っても、食材の良さはうちがピカイチ」と話す。

 感謝の気持ちを込め、同店の公式YouTubeで使用している食材の生産者紹介動画をアップロードしている。

 メニューはコース料理で、その日に一番おいしく食べられる物を使うのがモットー。将来的にはアラカルトも始める予定だという。営業時間は午後6時~午前0時、火曜定休。問い合わせは(0155・29・2838)へ。今夜は至極のフレンチをいかが-。(山田夏航)

<ゴ・エ・ミヨ>
 15カ国で発刊され、日本版は2017年から発売している。「ミシュランガイド」に並ぶレストランガイドと評され、料理人や食材、サービスはもちろんのこと、地域性に焦点を当て、シェフを支える生産者も評価するのが特徴。新進気鋭のシェフを発見することにも力を入れている。

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