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道が新たな「ヒグマ管理計画」の素案を公表 市街地出没の増加を受け「緊急対応」盛り込む

 【札幌】道は20日、新たな「北海道ヒグマ管理計画」(第2期=2022~26年度)の素案を公表した。道内のヒグマの数が20年度時点で1万1700頭(14年度比11・4%増)に増加していると推定。人とヒグマのあつれきを低減しながら、保護と管理を両立した施策を推進する。個体数増加とともにヒグマが市街地に出没するケースが増えている現状を踏まえ、発見時の有害性判断の過程を見直し、「緊急対応」を判断できる形としている。

 同日、北海道ヒグマ保護管理検討会(21年度・第1回)を開き、新たな計画を示した。今後、検討会の委員などから意見を集約、成案した上で今年度末までに計画を策定する予定。

 新計画は被害低減を意識し、ヒグマによる人身事故を「可能な限りゼロにする」と目標が設定された。具体的には、新たに「ヒグマ出没時の対応方針」をまとめ、地域連絡会などでの情報共有とともに対応の迅速化を図る。市街地対策として、出没時には、人身等の被害が起きる前でも駆除ができるよう警察に進言するなど、有害性判断の見直しと緊急対応判断もこれに合わせて盛り込んでいる。

 道内では1989年に春グマ駆除を廃止して以降、ヒグマ個体数の増加が続いている。今年は札幌の市街地にヒグマが出没し、負傷者が出る事態も発生しており、人身事故(死亡含む)は62年以降、過去最多の11件に上っている。

 今回、素案とともに公表した個体推計値は、昨年実施したヘア・トラップ調査からコンピューターシミュレーションで割り出した。1万1700頭は推計の中央値。(奥野秀康)

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