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新病院開業まで1カ月 移転準備進む 帯広厚生病院

開業が1カ月後に迫った帯広厚生病院の新病院。人と物の移動に向け急ピッチで準備が進む

 帯広厚生病院(菊池英明院長)の新病院の開業が、1カ月後に迫った。新病院の病床数は651床(現748床)と道内で3番目。医療機関の移転としては、全道でも過去最大規模だ。移転当日の11月1日、外来診療を開始する同5日に向け、今後は巨大な引っ越しプロジェクトの準備が急ピッチで進められる。

 厚生病院は、2012年に新病院への移転計画を打ち出した。現病院の老朽化に対応したもので、16年3月に新病院の建設工事を開始した。

 開業を迎えるまでに6年以上をかけて計画の策定や工事を進めてきた。建屋や周辺の工事はほぼ完了しており、今後はいよいよ人や物の移動が始まる。

 厚生病院は10月中旬以降、精密検査や手術のための予定入院を見合わせ、現状で600人いる入院患者を半分の300人程度まで減らし、移転準備を進める。31日から休診に入り、移転作業を行う。移転当日は職員や自衛隊、消防の関係者など約700人が移転作業に携わる予定。

 厚生病院は引っ越しに際し「安全を最優先にする」としており、前日の31日から11月4日にかけ、外来の休診や診療制限を実施。1日の患者搬送(午前9時~午後1時ごろ)に関しても、患者の安全と周囲への影響を最小限に抑えることを両立するため、帯広警察署などと緻密な計画を練る。

 期間中は患者の治療や通院予定、市民生活にも一定の影響が出ることが考えられることから、病院幹部は「市民の皆さんにもご理解をいただきたい」としている。(奥野秀康)

<帯広厚生病院・新病院>
 帯広競馬場の南側、白樺通を挟んだ西14南10に立地する。鉄筋コンクリート・鉄骨造り地上10階建てで、延べ床面積は現在の約1・3倍の6万3500平方メートル。メインの建屋のほか、救命センター棟、エネルギー棟などを設置し、高度急性期治療に加えて災害対応などの備えも充実させた。駐車場は現病院の1・4倍の887台分を確保している。

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