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編集余録「震度7で何が」

 地震の大きな揺れの中で、私は何もできなかった。釧路沖地震(1993年1月、帯広の震度は5)の時も、十勝沖地震(2003年9月、同5強)の時も

▼それらの時よりも、はるかに揺れが大きい「震度7」が来たら、どうなるのだろう。帯広市地域防災計画では直下型地震による震度7を想定する。そして今月19日に政府の地震調査委員会が公表した千島海溝沿いで切迫性が高いという「超巨大地震」では十勝の内陸でも震度7の可能性もある

▼その揺れの中では体ごと飛ばされ、固定していない家具などから頭を守ることで精いっぱいだろう。耐震性があるはずの木造住宅でも、熊本地震(昨年4月)では2度の震度7で一部が倒壊した

▼家がつぶれず生き延びたとしても電気は止まる。大半のストーブは電気がなければ火が付かない。厳冬期なら一気に寒さが押し寄せる。市の想定では私が住む地域での建物被害率は10~20%とある。町内で下敷きになった人々の救出をまずやらなきゃならない

▼こんな事態は、できることなら起きないでほしい。しかし専門家たちが長年をかけ、東日本大震災(11年)を踏まえて調査した結果が「超巨大地震は今後30年以内に7~40%の確率で起こる」

▼家具の固定、家の耐震性確保、水と食料の備蓄、避難の方法など、年末・年始に顔を合わせた家族同士で話し合いを。(横田光俊)

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