先生 飼育員に おびひろ動物園で研修 帯広明星小中村教諭
道教委の「長期社会体験研修」で、帯広明星小学校教諭の中村俊太さん(36)が今月から、おびひろ動物園で働いている。研修先に動物園が選ばれたのは初めて。来年3月までの1年間、飼育作業や学芸員の仕事に臨む。中村さんは「仕事の一つ一つが新鮮。経験を積んで学校現場に戻り、子どもたちに動物のことや命の大切さなどを伝えたい」と意欲を見せる。
同研修は現職教諭が民間企業や図書館など学校以外の場で体験を積み、そこで得た、ものの見方や考え方を学校教育に還元。併せて教員の資質向上を図る。十勝では1998年に始まり、毎年1、2人が参加している。
中村さんは帯広生まれで道教育大釧路校卒。「身近な施設のことをもっと知り、学校と動物園の連携をより強められたら」と同研修への応募を決めた。
現在は同動物園飼育展示係スタッフの下で、給餌や掃除のノウハウを体当たりで学ぶ。ウサギやモルモット、アメリカバイソン、小鳥などを担当。「ウサギの抱きかかえ方もまだまだ難しい」とし、「飼育員さんは餌を食べた量などで動物の体調を判断している。一人ひとりが自らの感覚を大切にしている」と動物園の裏側も知った。
今後は各種イベントなどにも携わる。「動物が好きなので作業は楽しい。1年間、何にでもチャレンジし、学校現場に還元したい」と話している。(松田亜弓)