タンチョウ給餌場設置 市民団体など十勝川温泉地区に
【音更】市民団体の十勝川中流部市民協働会議(柳川久代表)と十勝エコロジーパーク利用促進協議会・生物ワーキンググループ(同)は24日、十勝川流域で越冬するタンチョウのため、十勝川温泉の4カ所に給餌場を設置した。
同会議は、ウイルスなどでの大量死リスクを避けるため環境省が進める「越冬地分散事業」に協力。2009年から毎年、十勝川流域に給餌場を設置している。この日は十勝川温泉第一ホテル、観月苑、ホテル大平原、笹井ホテル付近にそれぞれ設置。温泉関係者を含め約10人が作業に参加し、餌のデントコーンが入ったバケツを囲むようにパイプを組み立て、むしろをかぶせた。設置期間は来年3月末までの予定。
同グループの中津川武志さんは「昨年はほぼ毎日、タンチョウが給餌場を訪れた。越冬分散化に協力するとともに、観光への好影響も期待したい」と話した。
道が昨年12月に実施したタンチョウ越冬分布調査では、道内の観察数は829羽と前年から212羽増えた。十勝管内は56羽だった。(池谷智仁)