イチョウ、黄葉から1日で散る?
今年の帯広市内のイチョウは、葉が黄色く色づいてから落ちるまでの期間が例年より短くなっている。帯広測候所の観測では、黄葉から落葉まではわずか1日。路上には鮮やかな黄色のじゅうたんが広がり、晩秋に彩りを添えている。
同測候所敷地内の標本木は10月31日に黄葉を、翌日の11月1日に落葉を観測した。平年値は黄葉が10月25日、落葉は11月2日で、1週間程度は黄葉を楽しめる年が多い。
今回の現象には、気温と風が関係した。イチョウは気温が低くなると色づきが進み、10月31日の帯広の最低気温は今季最低の氷点下3・5度と絶好の条件に。ただ、同日は瞬間最大風速12・1メートルと風が強く、葉が飛ばされた。同31日以前に、色づく前に落ちた葉も多かった。
1996年と97年も、黄葉から落葉までが1日だった。94年は黄葉が確認されないまま、落葉を観測した。黄葉は標本木の大部分が色づいた状態、落葉は8割の葉が落ちた状態を指す。(池谷智仁)