新得-芽室間にJRの代行バス運行開始 通学の足確保
【芽室】路盤流出などで全列車が運休するJR根室線の新得-芽室間で、JR北海道の代行バスが7日、運行を開始した。芽室駅では、早朝から高校生が次々とバスを利用し、8日ぶりの友人との通学に話を弾ませる姿が見られた。
新得駅を発車し、芽室駅に午前6時55分に到着したバスには約30人が乗車。清水町から帯広南商業高に通う葉山紗由樹さん(1年)、佐野朱音さん(同)は「JRが止まってからは親の送り迎えで学校に通っていた。バスだと親の負担が減るので良かった」、榊稜兵さん(帯広工業高1年)も同様に「親は大変だったと思う」と安心した様子で話し、帯広・池田方面へ向かう列車に乗り込んだ。
新得方面に向かう芽室駅発のバスは午前7時20分に出発した。同駅に到着した列車から乗り継ぐ生徒で、4台のバスはほぼ満席に。清水高生約100人、新得高生約30人が利用し、一般の乗客も数人いた。
中村晃貴さん(新得高1年)は「自分は親の送り迎えがあったが、学校に通えない生徒もたくさんいた。きょうからみんなと会えることがうれしい」と喜んだ。清水高2年の娘を持つ母親(42)=芽室町=は「運休してからは清水高校行きのバスで通学していたが、娘はJRの定期券しかないためお金がかかっていた。代行バスは助かる」と胸をなで下ろしていた。
バスは新得駅-芽室駅間を結び、十勝清水駅と御影駅を経由する。高校生の登下校の時間帯を中心に、新得方面行きは1日2本、芽室方面行きは同4本運行する。運行日は平日のみ。(松田亜弓)