ヤギ飼ってチーズ手作り まちマイ士幌編
町下居辺にヤギ舎を建ててヤギ50頭を飼育し、自家製チーズまで作っている飯島眞房さん(65)は、自宅がある士幌市街地からほぼ毎日、愛するヤギたちの元へ足を運んでいる。「十勝でも、個人でこれだけの頭数飼っているのはうちくらいでは」と笑顔を見せる。
自宅前で2頭買い始めたのが13年前。JA士幌に獣医師として3年前まで務めていた飯島さんは「大学時代にヤギの研究をしていて漠然とヤギ飼いに憧れがあった。一気に増えたのは家族旅行で訪れた沖縄でヤギ牧場から好意でオスヤギを譲り受けた3年前かな。増えるたびにヤギ舎を自分で建て増した」と説明する。
全国山羊ネットワーク(本部鹿児島)にも加盟し、情報交換などに励む。「ヤギは草だけを食べて、それが乳になり人間が飲んだり食べたりできる。自然の循環の中にいることで、人間本来の生き方のヒントをくれる」とも話す。
現在は1日8リットルほどミルクを搾っており、4月からそのミルクでフレッシュチーズ作りも始めた。自身で味わうほか、近所や親類に無料でわけている。「作り方は我流。一滴も無駄にしたくないから。私自身は、ヤギミルクの方にはまっていて、毎日飲んでいる」と打ち明ける。「将来は、一般の人がヤギをお試しで飼えるような活動もしていきたい」とも話す。(村瀬恵理子)
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