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電子黒板で勉強効率アップ、音更中

理科の授業で映し出された映像にマーカーで書き込むことができるガラス電子黒板(折原徹也撮影)

 十勝管内の中学校で最も校舎が新しい音更中学校(高橋康伸校長、生徒273人)。2013年に新校舎が完成し、吹き抜け構造の明るく開放的な廊下や屋上に設置されている太陽光発電システムなど、新しい校舎ならではのさまざまな設備が取り入れられている。中でも特徴的なのは、従来の黒板やチョークを使わず、書いても粉が出ないタイプのマーカーとボードを全学級で採用していること。さらに最新の「ガラス電子黒板」も理科の授業などで活用されている。

 同校ではチョークではなく、「キットパス」と呼ばれる固形マーカーを使用している。クレヨンのような形状で、黒板の代わりに専用のボードが取り付けられているが、ホワイトボード、ガラス、プラスチックなどにも書くことができる。同校では6色(白・黄・赤・青・緑・黒)のマーカーを導入。専用のケースに入れ、繰り出しながら使う。チョークと比べて軽い書き味だが、色合いはチョークよりわずかに濃いのが特徴だ。

 ぬれた布で軽く拭くと消すことができる。専用の黒板消しで毎日水拭きを行う。粉が出ないので教室や服が汚れず、生徒や教諭からも好評だ。佐藤華弥さん(1年)は「最初は書き味や消し方が違うので戸惑った」と振り返るが、「黒板が見やすい気がする。掃除も、全部消しても5分で終わるので楽」と話す。

 また、第1・第2理科室と家庭科室には「ガラス電子黒板」を採用。名前の通りガラス製で、専用マーカーでホワイトボードさながらに書くことができる。映像をプロジェクターで投影することもでき、映像の上からマーカーで書き込みも可能。重要な箇所を拡大して表示することができ、動画も映し出せることから、生徒全体に分かりやすく伝えられるメリットがある。

 8日に行われた2年B組の理科の授業では、電流について直列回路や並列回路の区別、電気抵抗の求め方の説明がガラス電子黒板を使って行われた。指導した上野精嗣教諭は重要なポイントや注意すべき点を書き込み、生徒がつまずいたところは前の画面を戻って振り返りながら授業を進めた。

 上野教諭は「強調したいところに生徒の意識を向けることができる。常設なので復習など臨機応変に対応できる」と話す。今後の課題として「映像は見たときは分かったような気になる。理解したことを完全に定着させるため、しっかりノートを取らせバランスよく活用したい」としている。(松田亜弓) 

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