昔ながらの脱穀に挑戦 清川小
小麦を昔ながらの農具で脱穀する授業が、7日午前9時から帯広清川小学校(杉本伸子校長、児童61人)で行われた。地域住民の指導のもと、全校児童が足踏み式の脱穀機などを使って体験した。
同校では小麦の栽培や刈り取り、石臼びきは行っていたが、脱穀体験は今年が初めて。郷土の先人たちの知恵を学び、地域や食文化への理解を深めようと実施した。
この日は、1950年代まではどの農家でも使われていたという足踏み式脱穀機や手回し式扇風機、現在も使用されている「からさお(くるり棒)」を、清川地域の高齢者サロン「ふれあい広場」(大倉力雄会長)のメンバー約10人が手ほどき。脱穀作業では児童が足踏みペダルを踏んで機械を回し、巻き込みに負けないよう麦束を持つ手に力を込め、実を落とす作業に汗を流した。
からさおを使って脱穀する同広場メンバーの手慣れた様子に、児童からは感嘆の声も。脱穀作業は初めてという熊崎瑠菜さん(6年)は「足踏み式は踏み続けるのが大変。昔の人の大変さが分かった」と驚き、同広場の佐藤松太郎さん(89)は「昔は家族全員で作業していた。懐かしい」と話していた。
脱穀した小麦は後日、石臼でひき、ピザやパンにして味わう予定。(松田亜弓)