万城目氏の歌碑除幕 幕別
【幕別】町出身で昭和歌謡を代表する作曲家万城目正氏(1905~68年)の生誕110周年を記念した歌碑が完成し、除幕式が30日午前10時半から建立場所の町百年記念ホール前で行われた。万城目氏が手掛けた名曲「リンゴの唄」にちなみ、リンゴとピアノなどをかたどった斬新なデザインの歌碑がお披露目された。
歌碑は縦3・5メートル、横3メートル、高さ2・2メートルの御影石製。ピアノの形をした歌碑の表には万城目氏の写真と氏作曲の「リンゴの唄」と「幕別町歌」の歌詞が刻まれ、土台にはリンゴを配した。ボタンを押すと、歌を聴くことができる。
歌碑は町民中心の「万城目正と昭和歌謡を継ぐ会」を母体とした生誕110周年記念協賛会(小助川勝義会長)が、功績を後世に伝えようと、2013年度から計画。町内外の300以上の個人・団体から寄付が寄せられ、事業費550万円をかけて準備した。
序幕式には町歌を作詞した瀬戸(小倉)和子さん(65)=札幌=や万城目氏の長男雅弘さん(68)=神奈川=、午後からの記念音楽祭のゲストで歌手の芹洋子さんら、来賓も含めて約50人が出席。除幕後、小助川会長が「先生の偉業を顕彰する歌碑を、いつまでも大切に見守ってほしい」とあいさつし、来賓を代表して飯田晴義町長が「先生の功績を、しっかり町民に継いでいくことが行政の役割」と述べた。
記念音楽祭は同ホールで午後1時から開かれた。同ホール内ではこの日、町教委による万城目氏のコーナーも開設され、雅弘さんが寄贈したピアノのオブジェなど氏ゆかりの品や年譜などが展示れている。万城目氏は咾別村(現・幕別町相川)生まれ。美空ひばり、島倉千代子らを育て、数多くのヒット曲を生み出した。(佐藤いづみ)