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最新技術とアート、自然が融合 メディア芸術祭

「10番目の感傷(点・線・面)」を鑑賞する来場者(1日午後0時半ごろ、金野和彦撮影)

 1日に開幕した「文化庁メディア芸術祭 十勝帯広展」。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門からなる約50の作品は、最新のIT技術や映像技術などを駆使したものや、身近にある物の見方を変えることで芸術性を持たせたものなど、さまざまな特色であふれている。また、「体験できる」ことがメディア芸術最大の特徴で、来場者は体を動かしたり、機器を触ったりしながら作品を楽しめる。

 「もの みる うごく AR美術館」(赤松正行 さん、ARART Project作)は、AR(拡張現実)技術を使った展示作品。「ウロボロスのトーチ」と名付けられた古代、中世、近代、現代などの連続した8枚の絵にスマートフォンなどのカメラをかざすことで、カメラ内の絵がアニメーションとして動き出したり、絵に合わせて音楽が鳴ったりする。

 この他、自然を生かしたものでは、会場に設けられた森を眺められるテラスを「森の図書館」として開放。過去のメディア芸術祭で受賞したマンガ作品「ピアノの森」(一色まことさん)など大自然の中というシチュエーションで読みたくなるような作品を設置し、来場者は自由に読むことができる。

 十勝・帯広展の杉本友昭プロデューサーは「好天に恵まれた中で、キックオフを迎えることができた。メディア芸術に興味のない人でも心地の良い野外で楽しめるので気軽に来場してほしい」と話している。(大谷健人)

 

ジョジョリオンの原画などが並ぶ会場

ジョジョ原画に感動

 サテライト会場の帯広市図書館では、午前10時から人気漫画「ジョジョリオン-ジョジョの奇妙な冒険」の原画展が始まった。

 同作品パート8の原画などを展示している他、作者の荒木飛呂彦さんの制作プロセスを紹介する動画も放映している。全国のジョジョ展を見て回っているという岡山市の自営業平野嘉人さん(34)は一番乗りで来場し、食い入るように見学、「生で見ると本当にきれい」と感動していた。

 会場では同芸術祭のマンガ部門各賞受賞作品も並べられており、自由に読むことができる。また、11日午後3時からはアニメ監督湯浅政明さんの作品上映会とトークイベントが開かれる。予約は公式ウェブサイト(「メディア芸術祭十勝帯広展」で検索)から。(丹羽恭太)


◆文化庁メディア芸術祭について
第18回文化庁メディア芸術祭-公式ホームページ
メディア芸術の林間学校-公式Facebookページ

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関連写真

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