山本さん監修のマウンテンバイクコース整備へ 幕別
１６日の現地調査で町担当者らに自身の構想を説明する山本さん（手前右）
【幕別】町は「明野ヶ丘公園」（町明野４９６他）内に、マウンテンバイクコースの整備を計画している。五輪に２大会連続出場した町出身の山本幸平さん（２８）＝ＳＰＥＣＩＡＬＩＺＥＤ－国際アウトドア専門学校、帯広農業高＝が全面的に協力する。早ければ９月にも着手する予定で、山本さんは「全国的に練習や大会ができるコースが少ない。ここから五輪選手を輩出するのが夢」と話している。
山本さんは自転車マウンテンバイク男子クロスカントリーで、北京五輪とロンドン五輪に出場。現在も国内外のレースに出場し続け、世界ランキング１３位、日本選手権は６連覇中だ。
山本さんは高校時代から同公園を練習場の一つとしており、現在も帰省した際はトレーニングを兼ねて公園を訪れる。
コース整備について山本さんは「地元での練習環境をさらに高めるとともに、子供を含む多くの人にマウンテンバイクの魅力を伝える場になる」とし、今月上旬に岡田和夫町長を訪れ、“直談判”した。
同公園は町管理の総合公園で、１９８３年に供用開始。面積は２０・３ヘクタール。園路のほか、町の開基１００年記念で建設した展望施設「ピラ・リ」やパークゴルフ場、アスレチック施設などがある。当初はモトクロスコースがあって大会も開かれたが、現在は草が覆い茂り使用されていない。
山本さんは１６日に町役場担当者らと現地調査し、園路や芝生、緑地部分を自転車で回りながら、土のこぶや階段などを作る自身のコース構想を説明。散策者の安全確保を優先しつつ、山本さんの監修で設計を進めていくことを確認した。
町は「工作物には規制がありすぐには難しいが、土を盛ったり、コース看板を設置したりするのは安全性を見ながら進めたい」（土木課）とする。早ければ９月中にも、山本さんのアドバイスを受けながら作業に入る。
２０日の日本選手権で７連覇が期待される山本さんは「夢が一歩進んだ。選手が集う場となり、レースが開けるようになればうれしいし、地域も活性化する。全面的に協力したい」と話している。
（佐藤いづみ）
◆明野ヶ丘公園「ピラ・リ」について
・明野ヶ丘公園「ピラ・リ」－幕別町観光物産協会ホームページ
◆山本幸平さんについて
・http://www.yamamotokohei.com/－公式ホームページ
