東大雪荘「蒸しプリン」 まちマイ新得編
トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘(町屈足トムラウシ)では、今春から新得地鶏の卵と温泉を使った蒸しプリンを販売している。数量限定で、日持ちがしないため持ち帰り不可。もちろんネット販売などもしていない。濃厚でまろやかな卵の味わいに、秘湯に足を運ばなければ食べられないというプレミアム感も加味され、隠れた逸品として評判が広がっている。
原口哲雄支配人は「うちの最大の魅力は温泉。お湯の良さをアピールするために、温泉を利用した料理を開発してきた」とプリン販売の背景を語る。これまで新得地鶏や野菜を源泉で蒸した「トムラ蒸し」などを提供してきたが、さらにバリエーションを増やすためプリンに着目した。独自のスイーツは同荘初。
渋谷潔料理長を中心に開発。パティシエの義娘から授かったレシピを基に、「地鶏の卵の味を生かすために甘みを抑えた」。1食90ミリリットル当たり卵黄1個弱を使用し、牛乳などと混ぜて蒸す。蒸し器で蒸した後、源泉を入れた土鍋で短時間蒸すことで、プリンに温泉の風味を加えている。「温泉で蒸すと甘みが増し、硫黄と卵の香りは違和感もない」(渋谷料理長)という。
原口支配人は「お客さんからは『ここのプリンは違う』『とにかくおいしい』と好評で、連泊で毎日食べる方も多い」と自信をのぞかせる。季節や曜日によって販売個数は変えているが、事前に予約が入ることも多く、午前中で売り切れる日も少なくないという。
1個250円。問い合わせは同荘(0156・65・3021)へ。(丹羽恭太)