トランプ氏元側近が来帯 特別講演会で中国など世界情勢語る
米国トランプ大統領の元主席戦略官兼上級顧問のスティーブ・バノン氏が9日来帯し、帯広市内のホテル日航ノースランド帯広で特別講演会が行われた。中国の経済、安全保障上の脅威などについて語った。
講演会は宮坂建設工業(帯広、宮坂寿文社長)の主催。バノン氏は3~10日、日本に滞在し、東京で要人らと懇談したほか、メディアの取材に応じている。宮坂社長の知人の河井克行衆院議員(自民党総裁外交特別補佐、広島3区)がバノン氏との個人的な親交を生かして日程調整した。行政や経済、農業関係者ら約230人が参加した。
バノン氏はトランプ陣営で選挙対策本部長を務めトランプ氏を大統領に押し上げた1人。以前は保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の会長などを務めていた。
バノン氏は安倍首相について「トランプ大統領に先んじたナショナリストとして当選している」と評し、世界各国でナショナリストを擁する政権が次々に誕生する流れの一つに日本を位置づけた。
一方、中国については「過剰生産、デフレを輸出する国。世界の労働者がツケを払う羽目になっている」と痛烈に批判。トランプ大統領は「低賃金で苦しむ工場労働者ら声なき人に声を与えてきた」とし「ポピュリスト、ナショナリストが世界で将来勝てることを願っている」と講演を結んだ。(本田龍之介)