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「髪」がつなぐ絆 広げる一翼に 作品制作した帯広三条高放送局 まちマイ西帯広編

現在の帯広三条高放送局。前列右から2人目が安藤顧問、同3人目が小林勇斗局長

 病気や事故などで髪を失った子どもたちに、医療用のウィッグを無償で提供するヘアドネーション。2014年、帯広三条高校放送局がこの事業をテーマに映像作品「髪の絆」を制作した。この作品は、業界最大手のアデランスとヘアドネーションを行うNPO法人JHDAC(大阪)を結び付けるなど、社会的支援の輪を広げるのに一役買った。(藤島諒司)

 市内の美容室「アームズ」が、希望する利用者の髪をウィッグにして、同NPOに無償提供していることを勝毎の記事で知り、作品の制作を企画。第61回NHK杯全国高校放送コンテストで3位に当たる優秀賞を受賞した。

 作品の取材を受けたアデランスがJHDACの存在を知り、15年からNPOへの協力を開始。全国に約120店あるアデランスサロンで、ウィッグの製作に必要な採寸(頭のサイズの計測)を行っているほか、サロンは完成したウィッグの引き渡し場所にもなっている。

昨年2月に3年間伸ばした髪でヘアドネーションした当時の放送局員ら(左から荒麻菜絵さん、飯塚琴音さん、松下春香さん)

 ヘアドネーションの協賛美容室は、十勝管内で14年に1件だったのが、18年は9件に。JHDACに送られる髪の寄付は、週に段ボール箱・60個分にもなる。人数に換算すると毎週約1万人分が届く計算だ。昨年11月には、別司芳子さんのノンフィクション「髪がつなぐ物語」が発行されるなど関心は広がりを見せている。

 安藤佳寿哉顧問は「日本中でヘアドネーションが広まり、社会的に影響を及ぼす結果となった。生徒たちと作品を作れて良かった」と話している。



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