ソバの花1万本満開 新得町役場前 台風乗り越え希望に
【新得】台風10号による水害で中止になった「第22回日本そば博覧会in十勝新得町」の撮影スポットとして役場前に造成したガーデン「レラノカオリ」で、季節外れのソバの花が満開に咲いている。フラワーアーティスト小田徹さん(帯広)の協力で、町民が団結して困難を乗り切る象徴のガーデンとして生まれ変わった。
道内では霜を回避するため例年6月に播種作業を行い、花の満開は7月下旬。今回は8月播種とポット栽培という例のない試みを行い、JA新得町が試験栽培を行った後、8月10、20の両日に町民が参加して種まき作業を行った。
同30日から町内を襲った大雨では役場前も一時冠水したが、ガーデンのソバは激しい風雨に耐えて、1万本以上の真っ白な花を咲かせた。
22日、小田さんは町の早期復興を願い“団結の手”を表現する長さ3メートルのイタドリの木300本を設置した。八角形の木枠に沿って隙間なく一本ずつ立てながら温もりある空間を演出した。「災害に負けず美しく咲いた新得名物のソバに、特別な力を感じる。ガーデンで気持ちを癒やし、あすからの力を養ってもらえれば」と願っている。
24、25の両日は全国から愛好者が集まる「そば打ち四段位認定会」(全麺協主催)が町内で開かれる。
(小寺泰介)