パキスタン5000年の歴史と文化学ぶ 芽室でJICA研修員との交流会
【芽室】JICA(国際協力機構)の途上国支援事業として来日している南アジア・パキスタンの11人が7~10日、芽室町を訪れ、行政システムや地方自治をテーマに研修を行った。8日には芽室町中央公民館で交流会が開かれ、町民や芽室高校の生徒など約30人が参加、パキスタンの地理や文化について理解を深めた。
11人はパキスタンのハイバル・パフトゥンハー州の行政職員や地方議会の議員。町民に国際交流の機会を提供しようと、研修の一環として交流会を企画した。
同州地方行政・選挙・農村開発局の事務次官、サキーブ・ラザ・アスラムさん(54)がスライドを使い、母語のウルドゥー語でパキスタンの歴史や文化を紹介。通訳がパキスタン人の詩人ファイズ・アフマド・ファイズの詩を朗読し、参加者はじっくりと耳を傾けていた。
アスラムさんはインダス文明に始まるパキスタンの5000年の歴史は、多様な民族や70以上の言語、複数の宗教が影響し合い、今日に続いていると説明。「日本の清潔さや地方自治の素晴らしさに感銘を受けた。芽室で学んだことを自国の行政に生かしたい」と語った。
芽室高茶道部がお茶で研修員をもてなしたほか、同高ダンス部が踊りを披露して会食を盛り上げた。芽室に関するクイズも行われた。
めむろ町民活動支援センターの西村有里さんは「対面で話を聞くことで、互いの共通点や違いの面白さに気付くことができた。若い人たちに、そういったことを感じてもらえ、うれしい」と話していた。(近藤周)