ふじまるビルで消防署が救助訓練
帯広消防署は9、10の両日、解体工事が進む帯広市西2南8の藤丸(ふじまるビル)で、建物事故や火災を想定した救助訓練を行った。同署特別救助隊の隊員ら計13人が参加し、実際の現場に近い環境で技術を学んだ。
崩れた建物や火災によって人が取り残された場合に備え、素早く進入する技術を向上させることが目的。今回は、同ビル関係者や解体に携わる萩原建設工業などの協力で実現した。
9日は7人、10日は6人の隊員が訓練。9日は同ビル2階や地下売り場のバックヤードで、コンクリートの壁を削岩機で破壊したり、施錠されたドアをエンジンカッターで開けたりした。隊員は進入する技術に加え、自らの安全を確保しながら進む意識も向上させた。
日常的に現場を想定した訓練は行っている一方、実際の建物の訓練は数年に1度、大きな建物の解体時にしか実施できない。同署警防課の小野健智主任補は「1秒でも早く救出できるよう、今回の経験を普段の訓練や実際の現場に生かしたい」と話した。(貞野真生)