「生ごみ持ってきて」 肥料化へ上士幌町が回収に力
【上士幌】家庭の生ごみを肥料として有効活用してもらおうと、上士幌町は役場玄関に回収ボックスを設置し、町民へ持ち込みを呼び掛けている。回収する生ごみは電動生ごみ処理機で処理したものに限る。町の担当者は「肥料として使いたい人はいるが、持ってくる人が少ない状況。処理した生ごみを有効活用してほしい」と話している。
町は2023年度から、家庭から出る生ごみの減量化を目的に、電動生ごみ処理機と生ごみ堆肥化容器(コンポスター)の購入に対し補助をしている。
住民税課税世帯の場合、電動生ごみ処理機は商品価格の5分の4を補助、非課税世帯は自己負担1万5000円で購入できる。コンポスターは商品価格の5分の4を補助する。8月末までに計205件の購入補助を行っている。
乾燥処理した生ごみは家庭菜園などの有機肥料として活用することが可能。ただ、電動処理機を所有している家庭の中には廃棄する例も多く、「せっかくの肥料を有効活用するべき」(同課)と2月から、処理した生ごみを回収するボックスを役場玄関に設置している。
回収ボックスには乾燥処理した生ごみを自由に投入でき、肥料として使用したい場合は持ち出すことが可能。当初、肥料として使用する町民は少ないとみられたが、ふたを開くと大人気で、最近はボックスが空の状態が続いている。
同課生活環境担当の三好廉主査は「生ごみを有効活用し、循環型社会を目指したい」と話している。(青池楽)