帯広商工会議所 川田章博会頭~2024トップインタビュー
中心市街にぎわい再生
藤丸閉店で打撃 買い控えや流出
昨年はとかちマルシェを4年ぶりに、通常通りの規模で開催することができました。来場は過去最高の11万6000人で、売り上げも過去2番目でした。コロナ禍ではイベントを開けなかっただけに、開催できた喜びがありました。
一方で、1月末に藤丸が閉店しました。藤丸の売り上げ分は、買い控えやインターネット購入に流れています。これまで十勝管内の消費は帯広に集まっていましたが、音更町には無印良品やハピオなど魅力的な店が多く、音更町に消費が流れた面もあるでしょう。
藤丸を再建する計画が進む中で、中心市街地のにぎわい再生は重要です。例えば広小路商店街の空き店舗を利用しながら、にぎわいを作っていきます。皆の意見を聞きながら、地に足のついた計画を立てて、取り組んでいきたいです。
日高山脈の裾野 広域観光が重要
昨年開催した歩行者天国イベント「広小路マーケット」では、初回(6月)に約8800人が来場してくれました。物だけを買うのであれば、ネットで良いかもしれません。ただ実際に手に取ったり、触れてみることで購買意欲が湧くことがあります。その楽しみを供給するお店を、どう作っていくかが大事です。こうした取り組みを進めることは、新たな藤丸ができた時に応援の起爆剤になると思います。
日高山脈襟裳国定公園の国立公園化の指定も近づいています。日高山脈は簡単に登れる山ではないからこそ、裾野をどのように見せるかが大切です。私が会長を務める日高東部・十勝南部広域連携推進協議会では「日勝半島」のモニターツアーなどを行っています。日高山脈の場合は広域で観光をしてもらうことが大切なので、この推進協議会の役割は大きいです。十勝にはナショナルサイクルルート「トカプチ400」もあります。インバウンド(訪日外国人旅行者)を新千歳空港から誘客するために、どうすれば良いのかを考えなくてはなりません。
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