広尾町について
太平洋に臨み、十勝の海の玄関口として発展を続ける広尾町。管内自治体の中で最も古い歴史を誇り、今年で開町145年を迎える。【産業】
太平洋と日高の山並みに抱かれた広尾町は、1次産業を中心に発展を続けてきた。眼前に広がる豊かな漁場は、水揚げ量日本一を誇るシシャモをはじめ、秋サケ、コンブなど、北海道を代表する海の幸をもたらしている。農業は酪農を中心に、肉牛生産、小麦、ジャガイモ、豆類などの畑作も行われている。
【町名の由来】
町名はアイヌ語の「ピ・ルイ」が語源と伝わる。転がる砥石(といし)を意味し、清流日本一にも選ばれた広尾川にある青石を、アイヌ民族が砥石として利用していたことに由来すると言われている。
【歴史】
和人のかかわりは十勝では最も古く、江戸時代までさかのぼる。サクラの名所として町民に親しまれる十勝神社は、1666年以前の創建とされ、松前藩の場所も設置されていた。道指定文化財の東蝦新道記彫字板(とうかしんどうきちょうじばん)、円空作観音像をはじめとする江戸時代の文化財産も、数多く伝わっている。
町の前身である茂寄村の開村は、明治維新翌年の1869年。蝦夷地が北海道と改称されたのと同じ年だ。
【十勝港】
明治時代以降は、港湾もまちづくりに大きな役割を果たしている。1929年に整備が始まった広尾港は、64年に十勝港と改称。70年には町村が管理者を務める全国唯一の重要港湾に指定され、商港としての役割も増大した。2010年には道内最大級の飼料コンビナートも完成し、発展の推進力となっている。
【サンタのまち】
1984年にノルウェーのオスロ市から、国外初、日本で唯一ののサンタランドの認定を受けた。以来、「愛と平和、感謝と奉仕」を基本理念として、平和のシンボルであるツリーを全国各地に贈るなど、サンタランドにふさわしい町づくりに取り組んでいる。