バルーンマンションづくり苦戦 陸別 冷え込み緩く
【陸別】第37回しばれフェスティバル(2月3、4日)のメイン行事「人間耐寒テスト」で使うバルーンマンション(氷のかまくら)の製作が苦戦を強いられている。冷え込みが緩く、9日夜の作業開始から18日まで、実質作業できたのは3日間のみ。形になったのは20基で、例年の半分にも満たない。実行委員会のメンバーは陸別らしい“しばれ”を期待し、気をもんでいる。
バルーンマンションは100基を計画。直径2・5メートルのテント地の球体風船に「パオパオ」と呼ばれる農業用被覆資材をかぶせ、連日、上から高圧洗浄機で霧状の水を掛けて氷を厚くしていく。凍らせるには氷点下15度程度が適温といい、逆に20度を超えると作業に支障が出る。
今年は9日夜から会場設営をスタート。日曜を除いて、町商工会青年部を中心とする実行委メンバーら数十人が毎日、午後6時すぎから同11時ごろまで作業する手はずだが、これまで水掛け作業ができたのは3日間のみ。氷点下1桁台が続き、日中に壊れるバルーンも出ている。
18日午後7時の会場の温度計は氷点下7度を示し、4日連続で作業が見送られた。3年前に同じような経験をした野尻航平設営部長は「一晩に造れるのは12基だが、夜通し2クール作業する日もあるかもしれない。開幕まであと2週間と少し。今年は雪も少なく雪像関係も遅れ気味だが、そんなに悲観せずに今後の天気を見守っていきたい」と話す。(木村仁根)