274号で合同救助訓練 再開控え
【日高】28日の国道274号日勝峠の通行止め解除を控え、警察や消防などによる合同救助訓練が25日午後、日高町千栄の国道の道路脇で行われた。大雨により日勝峠の10合目付近で土砂崩れが発生したとの想定で各機関から計32人が連携して負傷者の救助するまでの流れを確認した。
日勝峠は警察と消防それぞれの署の管轄が交わっており、十勝からは新得署と清水消防署、日高からは門別署と日高西部消防組合が参加。室蘭開発建設部も協力した。負傷者の救助訓練の他、山間部は無線の感度が良くないため、北海道警察情報通信部(警察庁)による通信環境の設定や映像の送信訓練なども、同時並行で実施した。
訓練は土砂崩れにより、走行中の車が巻きこまれ、多重衝突事故も発生し複数の負傷者がいるという想定。出動指示が下されると、すぐさま警察、消防車両が駆け付け、署員がスコップで車にかぶさった土砂を除去したり、油圧式カッターで車のドアを壊すなどして負傷者の救助に当たった。互いに声を掛け合う迅速な連携で、負傷者計4人を発生から21分以内に救急車に収容した。
門別署の馬場恵吾副署長は「冬季間はなだれなどの冬型災害も発生する可能性がある。今回の訓練の連携要領を持ち帰り、より迅速に救出救助できるようにしたい」と話していた。(高津祐也)