壮観、3万個の餅 まちマイ浦幌編
うらほろ森林公園で24日に開かれた町内最大のイベント・うらほろふるさとのみのり祭り(町観光協会主催)。名物の「みのりまき」は、日本最大級の餅まきとして知られる。使用するもちは約3万個、イベント前日の23日、餅づくりの現場をのぞいた。
餅米は町内の米販売店からかき集めた国内産の360キロ。毎年、建設業協会が寄贈している。作業は23日午前5時、町中央公民館で米を炊くところから始まる。「炊飯・餅つき」「成形」「乾燥」「袋詰め」の分業制で、1個ずつ手作りしていた。
町民ボランティアや町職員に観光協会の木下政憲会長、水沢一広町長も加わり、総勢・約80人態勢。成形の担当はつきたての餅を麺棒で延ばし、厚さ1センチにした後、直径5センチの特製ステンレス丸パイプを押し当てて型抜きをし、餅まきに最適な大きさにした。
続いてテーブルの上に餅を並べ、扇風機を稼動させて乾かす。乾燥の担当者は、餅を何度もひっくり返すのに大忙し。扇風機の風でデンプン粉が飛び散るため、服やエプロンを真っ白にしながら奮闘していた。
最も重要な役割が、意外にも、餅の袋詰め。ベテランの担当者は「少しでも熱が残ると汗をかいてもちがかびる」と話す。手袋をつけたたままの親指で餅の温度を感じ取り、袋詰めに最適なころあいを判断していた。
1個ずつビニールに入れテープで留めて完成。午後3時ごろに約3万個ができ、会場を清掃して長い半日が終わった。老若男女が一緒に交流を深める機会にもなっており、町の活気がここから生まれるのだと実感した。
初回から関わっている町女性団体連絡協議会の出口和枝会長(69)は「多くの人に喜ばれる町の祭りに携われることがうれしい」とやりがいを口にしていた。(関坂典生)
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