札内東中吹奏楽部 中学初の東日本道代表 幕別
【幕別】札内東中学校(井口観慈校長、生徒277人)の吹奏楽部が、第62回北海道吹奏楽コンクール(8月31日~9月3日、札幌コンサートホールKitara)の中学B編成(35人以内)で金賞を獲得し、東日本学校吹奏楽大会(10月14日、宇都宮市)の代表(2位以内)に選ばれた。管内中学が東日本大会の道代表となったのは初めて。部員たちは「力を出し切って楽しみたい」と意気込んでいる。
同コンクールは道吹奏楽連盟、朝日新聞社主催で、小学生から一般まで各部門で、各地区の代表が競う。中学はB編成の他、A(50人以下)、C(25人以下)編成があり、Aの上位は全日本吹奏楽コンクール、B、Cの上位は東日本大会に参加する。
B編成には19校が出場。札内東中吹奏楽部は部員31人全員で演奏して、2位に入った。1位は旭川緑が丘中。
演奏曲は太鼓などさまざまな打楽器が活躍する「鳥之石楠船神 吹奏楽と打楽器群のための神話」。サックスなどのソロが得意な生徒の演奏も生かしながら、息の合った迫力ある演奏を披露した。
部員全員が中学から吹奏楽を始めた。練習中には演奏がそろわなかったり、部員同士の意見がぶつかったりする困難もあった。3年生の松崎文花部長(14)=ユーフォニアム担当=は「さまざまなことを乗り越え、いつも通り演奏できた」と大舞台を楽しんだ。
道代表に選ばれ、部員たちは「驚いた。夢のよう。自分たちの力を全て出して、楽しんで演奏したい」と意気込み、大会に向けてさらに練習を重ねている。
顧問で指揮を担う江田菜摘教諭(28)は、生徒から「相談に乗ってくれて、引っ張ってくれる存在」と頼られる。道代表に選出され、「子どもたちの努力の成果。自信を持って演奏できた」と生徒をたたえる。
練習では「感謝の気持ちを忘れず、一番いい演奏を」と、もう1人の顧問田中里美教諭(22)とともに生徒を鼓舞する。
2001年から始まった東日本大会には、これまで十勝勢の中学校の出場はなく、帯広地区吹奏楽連盟は「大変な快挙」と喜ぶ。多くの十勝の吹奏楽関係者から祝福と応援を受け、同部は東日本大会へ臨む。(眞尾敦)
同コンクールの十勝管内出場校・者のその他の結果は次の通り。
◇小学校
▽銀賞=帯広稲田
▽同小=足寄
◇中学A
▽金賞=帯広南町
▽銀賞=芽室
◇中学B
▽銀賞=帯広緑園
◇中学C
▽銀賞=幕別札内
▽銅賞=池田
◇高校A
▽銀賞=帯広三条
▽銅賞=芽室
◇高校B
▽銀賞=帯広緑陽
◇高校C
▽銅賞=帯広大谷
◇大学小編成
▽銅賞=帯広畜産
◇職場・一般
▽銀賞=十勝ウィンドシンフォニー
◇職場・一般小編成
▽金賞=吹奏楽団ポコ ア ポコ
65回を数える全日本吹奏楽コンクールは大人数編成が中心の中、近年の少子化による小編成の吹奏楽部の増加を受け、少人数バンド育成などを目的に始まった。北海道、東北、東関東、西関東、東京都、北陸の6吹奏楽連盟、朝日新聞社が主催。