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露地アスパラの収量減 台風の影響か

管内の畑で収穫が始まったアスパラガス(29日午前10時ごろ、帯広市内上帯広町で。新井拓海撮影)

 管内で収穫最盛期を迎えた露地物アスパラガスの収量が例年を下回っている。2L、Lサイズといった太物が少ない傾向で、昨年の台風や春先の天候が影響したとみられる。市況やイベントなどにも影響が出ており、旬の味覚がいつもの年よりも手に入りにくい状況になっている。

 約30アールで栽培する帯広市上帯広町の牧村康弘さん(48)方では、収穫開始が1週間程度遅く、収量は半分程度。昨年の台風で茎が倒伏して根に必要な養分を蓄えられなかったことや春先の少雨と朝晩の低温で生育が鈍かったとみられる。主産地のJA帯広かわにし全体でも収量は例年の半分程度。帯広市川西グリーンアスパラガス生産組合の組合長も務める牧村さんは「アスパラは正直な作物で気温と水分が影響する。味はおいしいが十分な量を届けられないのが残念」と話す。

 JA十勝清水町も収量は目標の半分程度になる見込み。同JAでは「2LやLはギフト用を優先しており市場に出回る数は少ない」と収穫終了の前倒しも検討している。

 全道的にも同様の傾向で、札幌中央卸売市場は「業者からは量が少なく、単価は高く推移していると聞く」とする。太物を中心に単価は昨年の2倍の値も付いている。

 影響は飲食店などにも出ている。帯広市内の北の屋台は、いつもは終了期限を設けていないアスパラフェアを6月10日までにした。仕入れる同市や音更町の収量が少ないためで、「いつもより1週間弱短い。サイズも細い気がする」と話す。JA十勝清水町は、6月4日に開く十勝若牛アスパラまつりで2・5トンを販売するが、「毎年行列ができるほど楽しみにしてもらっているので、何としても用意したい」としている。
(安田義教)

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