大樹に移住者の水本さん、簡易宿泊所を開設
日高山脈や田園風景が楽しめる「旅うたり」
【大樹】滋賀出身の水本達矢さん（３８）が、町石坂４５３に簡易宿所「ゲストハウス 旅うたり」をオープンさせた。見ず知らずの宿泊者で、和気あいあいと交流できるユースホステルのような宿を目指している。
ユースホステルは主に若い旅行者向けの格安の宿で、宿泊者同士で交流があるのが魅力。水本さんは大学４年の夏休みに滋賀県から北海道までを軽自動車で旅し、ユースホステルを利用した。「人と密に関わりを持つことができ、楽しかった」とふり返る。
その後も全国を旅し、約５０のユースホステルに宿泊。いつしか、自身で宿を経営することを夢見るようになった。自然の中で暮らす北海道への憧れもあり、２００４年に関西から札幌の会社に転職。資金を蓄えながら、北海道らしい景色を求めて道東を中心に候補地を探してきた。
大樹町石坂の中古物件を町のホームページで見つけて１２年に購入、自身も大樹に住民票を移した。札幌に転職してから８年間、なかなか理想の物件が見つからなかったが、宿から見える日高山脈や畑が広がる景色、まきストーブが置けることが気に入り、即決で購入した。
購入後は少しずつリフォームを行い、５月３日にオープンにこぎ着けた。食事や交流ができる供用スペースと寝室２部屋があり、名称の「うたり」は、仲間、親族という意味のアイヌ語から付けた。将来的には水本さんが案内役となり、町内での砂金堀りや釣り体験メニューも提供する考え。水本さんは「旅の目的となるような楽しい場所にしたい」と話している。
寝室は男女に分かれ、相部屋形式。希望があれば個室も用意する。料金は２食付で５０００円、朝食のみで４０００円、素泊まり３５００円。問い合わせは「旅うたり」（０１５５８・６・２５５０）へ。（伊藤亮太）
