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十勝川ラフティング4日間営業中止 日中の発電放流停止で

発電放流の停止で渇水し、ラフティングツアーができなくなった十勝川(2日・新得町屈足岩松橋で)

 【新得】町屈足の十勝川で行われるラフティングツアーが、大型連休が始まった4月29日から2日までの4日間、中止になった。上流の発電所で発電放流を停止したことによる渇水が原因。町が関係機関に掛け合い、3日午前に放水は再開されたが、多数のキャンセルなど影響が出ている。

 ラフティングはゴムボートで川下りをするレジャースポーツ。同所は管内で唯一楽しめる場所で、北海道電力が管理する岩松ダム下流の新岩松発電所付近から屈足湖まで2・5キロの十勝川がコース。

 TACとかちアドベンチャークラブ(野村竜介代表)と、十勝アウトドアメイツ(高橋正記代表)がガイドし、サホロリゾートやクラブメッド北海道などの宿泊パックにも組まれている。夏場にも発電放流で流量が確保され、急流のスリルが味わえることから外国人観光客の人気も高い。

 今回は4月29日朝に北電から、大型連休中に日中発電しない計画変更が伝えられた。2社は計300人近い予約客のキャンセル対応に追われ、一部は南富良野町の空知川で代替ツアーを行った。

 野村代表によると、普段から安全管理のために北電から発電放流計画の情報提供を受けており、発電所の工事中でも、岩松ダムから余水放流の協力があったという。野村代表は「18シーズンやって来て、過去にこういう事例はない」と戸惑いを隠せない。

 北電帯広支店は「状況に応じ計画が変わることは珍しくない。全道の電力使用量が少ない時間帯は発電を停止させる」とする。

 一方で3日午前の放流再開については、岩松ダムの上流約5キロで十勝ダムを管理する帯広開発建設部帯広河川事務所の管理支所が2日夜に、町の話を聞いて日中放流を要請したとし、「需要と供給のバランスから発電できるかを総合的に再判断した」と説明する。

 2社は3日、営業を再開したが、7日までの予約客を既にキャンセルし、最盛期の夏に向けても不安を残した。関係者は「十勝の観光資源として根付いていることを今後も理解してほしい」と要望している。(小寺泰介)

関連写真

  • 豊富な流量でスリル感あふれる川下りが楽しめる十勝川のラフティングツアー

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