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21年の任務に幕 新得町屈足消防団の2女性団員

女性ならではの視点で任務に全力投球した高田さんと西田さん(左から)

 【新得】町屈足消防団(竹浦隆団長、団員35人)の女性団員1期生として活躍してきた高田芳恵さん(63)、西田孝子さん(同)が今春定年を迎え、21年間の任務に幕を下ろした。女性特有のきめ細かく、思いやりある姿勢で任務に当たり、地域住民から慕われた。2人は「制服姿に憧れて入団を希望した。家族と職場の理解があり、やり遂げた思い」と、充実した表情を見せている。

 同消防団は、1996年度に高田さんと西田さんを含む6人の女性団員を初めて採用。管内では8例目となる女性団員だった。女性ならではの視点で、ペットボトルを再利用した小物入れや頭巾など30種類の防災グッズを手作りし、防火指導や啓発、広報活動を行った。

 高田さんは「地域の高齢者に手作りの品物をプレゼントして喜ばれたのが一番うれしかった」、西田さんは「夏の仮装盆踊り大会で手作りの衣装をまとい、地域の人たちに防火をPRできた」と語る。

 災害現場の厳しさも体験。入団した年の12月、深夜に住宅密集地の木工場で大火災が発生、西田さんは消防車に乗って出動し、男性団員の補助でホースを抱えた。「強風にあおられ飛び火寸前の火を無我夢中で消した。他の住宅への延焼を防いだことが忘れられない。ホースを持ったのはあの火災一度だけ」と振り返る。

 総出動回数は850回を超え、2人は勤続20年の町長表彰も受けた。竹浦団長は「郷土愛に燃えた2人に感謝。これからも地域の一員として消防団活動を応援してほしい」と話す。

 今年度は3人の女性団員が新たに加わった。高田さんと西田さんは、「バトンタッチできてホッとしている。新入団員も早くなじんで活動してほしい」とエールを送っていた。(佐々木健通信員)

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