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旧ヨーカドービル1億3550万円で落札 東京の不動産賃貸業エーエス

落札された旧イトーヨーカドービル。今後の動向に関心が集まる(27日午前10時半ごろ。塩原真撮影)

 釧路地裁帯広支部で競売物件となっていた帯広市内の旧イトーヨーカドービル(西3南9)の開札が27日午前10時、同支部で行われた。2社が入札し、東京都港区の不動産賃貸業エーエス(中川厚生社長)が落札した。落札価額は1億3550万円で、売却基準価額(7003万円)を大幅に上回った。

 民間信用調査会社帝国データバンクによると、エーエスは2000年設立の貸事務所、貸家業者。不動産投資業のリオ・ホールディングス(東京都)の関連会社。資本金は2925万円で、年商は3億円前後。落札目的について同社は「現時点では何もコメントできない」としている。

 今回の落札に、米沢則寿帯広市長は「中心市街地活性化にとって良い動きになっていくことを期待する。新たな所有者と今後の街区の利活用について積極的に協議していきたい」とコメントした。

 帯広商工会議所の高橋勝坦会頭は「旧イトーヨーカドービルは帯広のまちづくりにとって最重要の施設。新たな所有者がどのような将来計画を持っているのか、お話を聞きたい」と話した。

 市内経済界からは基準価額を大幅に上回る落札額に驚く声もある。市内不動産関係者は「同ビルは現況のまま使うことは難しく、解体にも数億円が必要だ」と指摘し、同社の計画に関心を寄せている。

 同ビルは1975年築。鉄筋鉄骨コンクリート造の地下1階地上8階建てで、延べ床面積約2万7908平方メートル、土地面積は約4429平方メートル。イトーヨーカドー帯広店が移転した1998年に閉店し、空きビルとなっている。

 その後、商業施設として再開発する動きがあったものの、不調に終わった。同物件には複数の債権者が抵当権を設定し、権利関係が複雑化していた。09年にも競売が実施されたが、申し立て人の取り下げで実現しなかった経緯もある。
(長田純一)

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