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61歳川口さんベンチプレス全日本初出場V パワー系熟年の星

「ベンチプレスは年齢を問わず取り組める」と鍛え抜いたパワーで全国制覇した川口さん

 十勝パワーリフティング協会会長で管内最高齢現役選手の川口雄司さん(61)=帯広地方卸売市場=が、全日本実業団ベンチプレス選手権大会(5月25日・埼玉県さいたま市)男子マスターズⅢ(60歳以上)66キロ級に初出場し優勝を飾った。同選手権の予選を兼ねた北海道選手権(同月11日・江別市)では20、30代の選手に肩を並べて3位入賞、自身の持つ60歳以上北海道記録を更新する120キロを挙げた。40代から競技を始め「60代になってさらに強くなった」とトレーニングに励む“パワー系熟年の星”の活躍は、日本記録保持者らを次々に生む十勝で若手選手の励みになっている。

 川口さんはウエートトレーニングで通っていた帯広の森研修センターで知人に誘われ、2002年に48歳で道選手権大会に初出場、75キロ級で優勝を飾った。忙しい仕事の傍ら、練習と競技普及に打ち込み、05年に十勝協会を会員5人で設立。会員は現在20人に増え、パワーリフティング(スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目)で会員は国内外で活躍。数多くの日本記録を打ち出す長野斎史さん(51)、昨年の世界選手権3位でアジア・日本記録連発の及川慎二さん(24)らトップ選手を輩出する。

 川口さんのパワーは60代で向上した。以前は体重72、73キロでベンチプレスの最高記録125キロだったが、現在体重66キロで同120キロと、体重1キロ当たりのパワーは5、6%増した。「週3回、1回1時間以内の練習をこなす。大会前のピーキング(実戦向け最高重量での)練習は、谷口孝仁さんら協会の選手に必ず安全確保で立ち会ってもらう」と仲間の協力が欠かせない。

 道大会で記録を更新して臨んだ全国では、暑さと遠征の疲れから3本の試技のうち2本を失敗。最後の1本で110キロを挙げ2位に15キロ差で勝利し、精神力の強さも示した。「全国には90代の選手もいる。競技ルールを覚え、正しいフォームで練習すれば、けがもしないで楽しめる。人生のモチベーション(やる気)が上がる」と競技の魅力を語る。

 十勝協会事務局長で道協会審判技術部長の高橋克佳さん(39)は「年齢を重ね、なお記録を出せるのは驚異。川口会長の活躍と人望のおかげで後進も頑張れる」と活躍をたたえる。(横田光俊)


◆管内のパワーリフティングについて
帯広の斉藤さん、障害者パワーリフト世界選手権へ パラ五輪も射程内-十勝毎日新聞電子版(2013/12/15)
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