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のど自慢「日本一」 亡き友へ 涙の熱唱 帯広の大場さん

のど自慢日本一の栄冠を手にし、客席に向かって再度熱唱する大場さん(NHKテレビから)

 20日夜に東京都内のNHKホールで開かれ、全国生放送された「NHKのど自慢チャンピオン大会2017」で、帯広市の会社員大場悠平さん(19)がグランドチャンピオンに輝き、「のど自慢日本一」の栄冠を手にした。高校時代の亡き友を思い返し、「洸稀(こうき)が背中を押してくれた。家族や先生、そして支えてくれた人たちにも感謝したい」と静かに喜びに浸っている。

 チャンピオン大会には、昨年1年間に同番組で誕生した全国各地の優勝者46組の中から選ばれた14組が出場。北海道からは2人が選ばれ、昨年11月に幕別で開かれた大会で優勝した大場さんは、幕別大会でも歌った清水翔太のカバー曲「化粧」(作詞・作曲/中島みゆき)を披露した。

 「歌詞の『あんた』のフレーズでは洸稀の顔を思い浮かべた」と大場さん。白樺学園高在学時に、同じ野球部員として苦楽を共にし、3年前にナガイモ収穫のアルバイト中に事故死した渡部洸稀さん(当時同高2年)の存在を胸に歌った。休日には仲間うちでカラオケに行ってともに歌った親しい仲だった。

のど自慢日本一を決める「グランドチャンピオン」に輝いた大場さん(中央)と両親

 「洸稀に届けば」。そんな思いで歌い終えた大場さんの目から涙がこぼれる様子に、インターネット上では「感動した」「もらい泣きした」との声も。審査員を務めた作詞家・音楽プロデューサーの松尾潔さんからは「根性だけでここまでの歌は歌えない」と講評を受けた。

 ゲストの郷ひろみさんからトロフィーを受け取り、客席に向かって再び熱唱する際も涙を流し、会場全体を感動に包んだ。

 大場さんが通う奏音ミュージックスクール(音更)を主宰し、大場さんの両親や祖父母らと応援席から声援を送った齊藤和美さん(42)は「優勝が決まった瞬間から涙が止まらなかった。緊張した様子も見せず、自分の歌を歌えていた」と教え子をたたえた。

 「今回の大会は人生で一度きりだと思うが、またこの舞台に立てたら」と大場さん。今後はプロ歌手への道も視野に入れ、「チャンスがあれば挑戦したい」と新たなステージを見据えている。(小縣大輝)

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