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大樹で係留気球運用技術実証実験 JAXA

上空に打ち上がる扁平型のナイロン製係留気球

 【大樹】地球全体の降水・降雪量の人工衛星による観測を目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「GPMプロジェクト地上検証チーム」は町多目的航空公園内の大樹航空宇宙実験場で係留気球運用技術実証実験を行った。11月に山形県内で行う予定の降水・降雪量観測実験に向け、機器をつり下げた係留気球を正しく打ち上げられるかどうか確認した。

 JAXAによると、同プロジェクトは日本とアメリカを中心に欧州、フランス、インド、中国などが進めている。主衛星と複数の副衛星を組み合わせて地球全体をくまなく観測し、これまでデータがなかった海上を含めた地球全体の3時間ごとの降水マップを作成することを目指している。

 今回は同チームの7人が大樹入り。11月中旬に蔵王(山形県)で行う降水・降雪量観測実験に備えて15~18の4日間、実際に実験で使う機器(長さ35センチ、幅15センチ、高さ20センチ)を搭載した係留気球を正しく打ち上げる技術を確認した。ナイロン製の扁平型(直径3メートル)1個、ゴム製の球型(同1・5メートル)2個の3種類の係留気球を高度400メートル前後まで打ち上げた。

 実験責任者のJAXA地球観測研究センターの金子有紀開発員は「課題をチェックし、改善することができた。とても有意義な時間だった」と振り返った。(関根弘貴) 

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