ミクロの世界を幻想的な写真に アマ写真家の浅井美紀さん
帯広在住のアマチュア写真家・浅井美紀さんが、ミクロの世界をとらえた幻想的な写真をインターネット上に発表、世界中の愛好者から称賛されている。自宅や庭でマクロレンズを使いアリやカタツムリなどを撮影した独創的な作品。写真投稿SNS「500px」に約200枚を投稿し大きな反響を呼んでいる。写真歴はわずか2年で独学ながら、海外の雑誌にも取り上げられ、浅井さんは「見ていただくのは本当にうれしい。次もまたいい作品を撮りたい」と意欲を話す。
浅井さんは帯広市生まれ。光南小、帯広三中を経て音更高校を卒業。現在は母、息子と3人暮らしで、総合部品(西18北1)に務める。仕事を終えた後の時間や休日を利用して写真を撮影している。
小さい頃から写真を見るのが好き。「チョウや景色の写真は見ていて癒やされる。海外の景色やマクロなど、自分の目では見られないものが見られる」と浅井さん。
「500px」も始めは作品鑑賞が目的だったが、見るうちに「自分でも撮りたい」と意欲が湧き、SNS登録2年後の2012年に念願の一眼レフを購入した。マクロレンズを駆使し、主に自宅の庭や室内で花の上の水滴やアリ、カタツムリなどを撮影した作品や風景写真を「500px」で発表し始めた。
SNS上では「すごいですね」「どうやったら撮れるの?」と話題に。画像加工は一切施していないにもかかわらず、「絶対に合成に違いない」とコメントされたことも。閲覧回数は272万回、フォロワー数は1万4000人をそれぞれ超える。
イギリスの雑誌「デジタル・フォト・マガジン」に3度作品が掲載され、アメリカのカレンダー会社「ブラッシュ・ダンス」の2016年用カレンダーにも写真が使われる。読売テレビ(道内はSTV)のテレビ番組「情報ライブ ミヤネ屋」でも紹介された。
「(テレビ番組を見て)息子も『これだけはマジで尊敬する』と言ってくれた。いつも馬鹿にされているんですけど」と笑顔を見せる。現在、写真集の出版に向け出版社からオファーが来ている。
「肉眼では見えないものでも、レンズを通すと信じられないくらいきれい」とマクロ撮影の魅力を語る浅井さん。「自分はまだ初心者。『マクロの写真家』と言われると恥ずかしい」と話す。趣味として写真撮影を続けるつもりで、「マクロって簡単そうに見えて結構、体にきついところもあるが、体が動く限り撮り続けたい」と話している。(高橋宏幸)
◆アマチュア写真家・浅井美紀さんについて
・Miki Asai-500px