幼い頃、母とバスに乗り街へ出掛けることがとても楽しくうれしい時間でした。その時は当然のように藤丸さんに行くという目的。毎回ワクワクしていたのを思い出します。記念日にはおもちゃを買ってもらい、それをきれいに包装紙で包んでくださる店員さんの手際に感動しました。その包むところを見るのも好きでしたし、真新しい包装紙の香りも大好きでした。あのフワッとした香りをかぐと、当時の自分を思い出します。(あい)
藤丸というと、おばあちゃんを思い出します。小さい頃、病弱な母が動けなかったので、買い物はいつもおばあちゃんと一緒でした。幼稚園の帰り、旧店舗の藤丸の玩具売り場でロボットのおもちゃを買ってもらったこと。小学生になって新店舗へピカソ展を見に行ったこと。高校を出て東京に行く時に、スーツを初めて作ったこと。おばあちゃんは、買い物の時には決まって喫茶店で一服して、ウインナコーヒーを頼んでいました。全部が今は亡きおばあちゃんと一緒で懐かしい。東京に来て幾星霜、コロナのせいもあってもう長いこと帰れていなくて、このまま閉店してしまうこと、名残惜しくてなりません。(Toshi)
藤丸さんの中に入ると、他のお店とは違う感じがあり、毎回入店のたびに、気持ちが高ぶっていました。7階の催し場で古本市やトリックアート展、リアルな恐竜と合うイベントや高校の書道部の展示などに足を運び、特によく訪れた6階のくまざわ書店さんでは、雑誌などを購入しました。祖母が私や妹に衣服を藤丸さんで買って、プレゼントしてくれたこともありました。(信太優希)
地下食品売り場で買い物を済ませたら車に乗って出口へ。係員のおばさんが駐車券のレシートをチェックして、ハキハキと「無料です!」と声掛けしてくれたのがもう聞けなくなると思うと寂しい限りです。おばさんが無料にしてきた駐車代金はきっととてつもない金額でしょう。今までいつもどうもありがとうございました。(日日是考察)
昔から当たり前のように街に行けばそこにありました。多くの思い出が、消えてしまう今になって去来しています。その多くは子ども時代のことです。エレベーターガールさんという仕事があることを初めて知ったのも藤丸さんで、子供ながらにすてきなエレベーターガールさんにほのかにドキドキしたこと。ガチャガチャの補充と集金でお世話になった時期もあれば、勝毎さんの花火大会を何度か藤丸さんの屋上から見たことも。今は天国へ行ってしまったかつての家内も、以前お中元時期に包装のパートでお世話になっておりました。書き切れぬ思い出がたくさん…。いろんな思い出がよみがえります。ありがとうございました。生涯忘れません。(ヒロゴジ)
「藤丸買ってやる」と言って、小さかったわたしを誘う伯父。伯父さんが家に泊まって私を誘うときは、必ず「藤丸買ってやる」「豚丼食べに行くぞ」と言い、ワクワクしながら付いて行った。しかし、なかなか「藤丸」を買ってくれないまま、伯父は亡くなった。ずっといるものだと思っていた伯父。ずっとそこにあるものだと思っていた藤丸。いっぱいの思い出をありがとう。(イタコノヒマゴ)