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蝦名力泳に母校帯大谷高と十勝の関係者盛り上がる、ロス五輪へ期待も高まる

タオルやスティックバルーンを手に蝦名選手へ声援を送った帯広大谷高水泳部。後列左が顧問の千葉教諭

 パリ五輪の水泳オープンウオータースイミング(OWS)女子10キロが8日午後(日本時間)、パリのセーヌ川で行われ、五輪初出場の蝦名愛梨選手(自衛隊体育学校-日体大、帯大谷高、帯二中、つつじが丘小出)が13位と大健闘した。前半には3位に浮上する場面もあり、8位入賞まであと少しの力泳ぶりに母校の帯大谷高や十勝から応援した関係者からは「よく頑張った」「4年後のロサンゼルス五輪は競泳との二刀流で」と、ねぎらいと期待の声が上がった。(細谷敦生、横田光俊)

 帯大谷高では、会議室に水泳部の千葉祐希監督(教諭)と部員11人、蝦名選手の担任だった入江優喜教諭らが集合。スティックバルーンやこの日のために作られたオリジナル応援タオルを持って中継に熱視線を送った。

 順位が変動するごとに一喜一憂の声が上がり、3位まで順位が上がると一段と大きな歓声で盛り上がった。後半は8位入賞を懸けたレース展開が続き、千葉監督は「ここで離されるな!」。最後は7位以下が団子状態でゴールし蝦名選手は写真判定の末に13位。最後まで声を出して応援した部員たちは惜しみない拍手を送った。

 十勝スイミングクラブで蝦名選手と共に練習した大谷桃さん(3年)と西東璃羽さん(1年)は「身近な人が五輪に出ていて誇らしい」と先輩の姿を目に焼き付けた。2、3年生時の担任だった入江教諭は「教室で見た姿ときょうの姿はやっぱり違う」と成長に目を細め、千葉教諭は「高校1年の国体出場後の車内で、五輪への夢を話していた。本当に実現させる強さが素晴らしい。さらに高みを目指して頑張っていくと思うので、これからも応援したい」と目頭を押さえた。

 同クラブで指導した小椋達也・帯広水泳協会副会長は、同選手の母香織さん(公認水泳指導員)ら水泳仲間と帯広市内で中継を見ながら応援した。13位の結果に「最後が惜しかった。しかし世界の10位台にまで成績が上がった。『頑張ったね』とすぐLINE(ライン)で伝えた」とねぎらっていた。香織さんは「この夢の舞台に(娘が)立てただけで夢のような一日だった」と振り返った。

 帯広水泳協会の竹森直義会長は「厳しい川の環境の中で最後まで諦めずに楽しく泳ぎ切ってくれた。後輩たちの刺激になる」と次の五輪での活躍に期待していた。


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