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熊切監督映画 海外で最高賞~文化この1年

4年ぶりに開かれた帯広市民バレエの第5回公演「眠れる森の美女」

 今年の十勝・帯広の文化界は、新型コロナの感染症区分が5類に移行したことで、多くの行事が通常開催に戻り、活気を見せた。映画関連では、管内での撮影や地元出身の監督が手掛けた作品が話題に上った(年齢は当時)。(高井翔太)

十勝ロケ盛ん
 帯広市出身の映画監督熊切和嘉さん(48)の最新作「658km、陽子の旅」は、第25回上海国際映画祭で最高賞などを獲得。同市出身のアニメーション監督八鍬新之介さん(42)は、黒柳徹子さんの小説をアニメ映画化した「窓ぎわのトットちゃん」を手掛けた。

 歌手アイナ・ジ・エンドさんが主演の「キリエのうた」は、帯広市のほか新得町や鹿追町などでロケが行われた。帯広市で来年2月に先行上映される「おしゃべりな写真館」は鹿追町が主な舞台。幕別町出身の映像作家逢坂芳郎さん(43)は現在、昭和30年代の十勝の農村を舞台とした短編映画「馬橇(ばそり)の花嫁」を制作している。

16年ぶり第九
 節目を迎えた団体も多かった。コロナ禍により3年越しで帯広合唱連盟創立60周年記念「帯広交響楽団第九特別演奏会」が開かれ、本格的な演奏では16年ぶりとなる「第九」が帯広市民文化ホールに響き渡った。

 おびひろ市民ミュージカルも創立20周年の節目を迎え、第21回公演「クリスマス・キャロル」では管内の5歳から60代の出演者49人が歌や踊りを交え、来場者を楽しませた。

 2004年にスタートした帯広市民バレエでは、4年ぶりに開かれた第5回公演「眠れる森の美女」に約1300人が来場し、地元バレエダンサーらと帯広交響楽団が演舞を披露した。創立40年の十勝文化会議は4年ぶりに総合芸術祭「第18回とかち文化まつり」を開催した。

村雲さん新人賞
 文芸では、帯広市出身の村雲菜月さん(28)が、連作小説集「もぬけの考察」で第66回群像新人文学賞を受賞。管内在住の河崎秋子さん(44)は「ともぐい」で、第170回直木賞にノミネートされた。

 絵画は「第96回平原社展」で協会賞に音更町の横田兼司さん(40)が選ばれ、美術公募展「第97回道展」では、新得町の佐々木裕二さん(75)が版画で会友賞を受賞した。書道では、国内最大規模の書道公募展「第74回毎日書道展」で、芽室町の中野芳舟さん(57)が漢字2類、清水町の岡本天進さん(62)が近代詩文書、広尾町の加藤理恵さん(47)が前衛書部門で、それぞれ公募・会友作品の第2席「秀作賞」を受けた。

文化賞に杉浦さん
 今年度の帯広市文化賞は、道立帯広美術館の誘致や、帯広交響楽団の設立に尽力した杉浦壽(ひさし)さん(83)が受賞し、管内の教職員による「荒土美術会」の設立に参画し、全道展や独立展などで入選・入賞した渡邉禎祥(さだよし)さん(89)に文化活動功労賞が贈られた。

 若手作家にスポットライトを当て衣替えした「北の構図展」では、前衛書の小室聡美さん(37)、造形の加藤かおりさん、彫刻の大池ひとみさん(28)が出展した。

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