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幻の人気菓子「タルトタタン」が復活 北の栖

約30年ぶりに復活したタルトタタンと店長の高橋洋介さん

 たかはしていの居酒屋北の栖(帯広市西2南10)は、居酒屋としては異色のスイーツ「タルトタタン」をテークアウト限定で提供している。同商品は、代表の高橋禎さん(68)が30年ほど前に旧店で販売していた商品。新型コロナウイルスで宴会需要が減る中、人気商品の復活で活路を見いだしたいとしている。

 型に敷き詰めたリンゴの上にタルト生地をかぶせて焼き上げたフランス菓子。生地から手作りし、色が付くまで煮込んだリンゴを甘さ控えめに仕上げている。

 東京での修業時代に作り方を教わり、かつて経営していた帯広市内のビストロ(西洋風居酒屋)で提供していた。高橋さんはその後、別のレストランの料理長を経て、2001年に現店を開業。タルトタタンは「裏メニュー」でも提供せず、高橋さんの頭の中に封印していた。

 転機は新型コロナの感染拡大。多くの店がテークアウトを始め、高橋さんの店でも取り組むことに。スペアリブやアイスバイン(ドイツの豚肉料理)といった特徴的なメニューを販売したが思うように注文が伸びず、長く眠らせていたタルトタタンを復活させることを思いついた。

 商品は4分の1カット(1200円)とホール(4320円)の2種類。事前予約制で、いつでも楽しめるよう冷凍して引き渡す。1月の復活後、2カ月でホール30台以上が売れており、反応は上々だ。高橋さんの息子で店長の洋介さん(39)は「当時(タルトタタンが)好きだったお客さんから連絡があった。父の味を求めて本州まで探しに行ったらしい」と驚く。

 高橋さんは「宴会が戻らないと店は厳しいが、常連客が来たいと思った時に開けていなければ意味もない。テークアウトも含めて何とか店を続けたい」と話している。同店(0155・23・2222)は午後5時~同11時。日曜定休。(本田龍之介)

関連写真

  • 約30年ぶりによみがえったタルトタタンをPRする高橋さん

    約30年ぶりによみがえったタルトタタンをPRする高橋さん

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