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大麻汚染、十勝も広がり 摘発急増

帯広市内で自生していた大麻とみられる植物(読者提供)。警察と保健所への通報後、警察立ち会いの下で刈り取りが行われた(8月)

 帯広署管内で2019年に大麻取締法違反容疑で検挙されたのは14人で、前年の3人から急増。今年も8月末までの検挙人員(暫定値)は9人と昨年同時期と同程度で推移している。検挙人員は20、30代が半数以上を占めており、同署では若者を中心に大麻が広がっている可能性があるとみている。

 帯広署の19年の検挙人員のうち、年代別では20代が7人と最も多く、30代が5人、40代が2人。未成年と50歳以上の検挙はなかった。初犯は8人、再犯が6人だった。乾燥大麻の押収量も3498グラムと、前年より3081グラム増加した。

 今年も前年と同様の傾向があり、8月末までに20代4人、30代2人、40代3人が検挙されている。初犯は5人、再犯は4人。押収量はすでに前年を上回り、3936グラムとなっている。

 警察庁が9月に発表した統計によると、大麻の検挙者数は近年増加を続け、昨年は全国で4321人と過去最多を記録。今年上半期(1~6月)も2261人と昨年のペースを上回っている。著名人が大麻取締法違反容疑で逮捕される事案も相次いでいる。

 帯広署によると、大麻で検挙される若者が相次ぐ背景には、「違法性、有害性への意識の薄さ」「SNSなどを通じての売買など入手の容易さ」などがあるという。

 海外では大麻の所持・使用が合法な国があることから、簡単に手を出してしまう実態があり、SNSでは「野菜」などと隠語を使った投稿が数多くされている。

 また、北海道では大麻が自生していることから、野生の大麻を入手しようと山林に入る人も後を絶たないという。警察や帯広保健所などは毎年、大麻が種を落とす前の春から夏にかけて管内各地で刈り取りを行っている。さらに一年草である大麻は秋が“収穫シーズン”であるため、警察は警戒を強めている。

 大麻はそのものの有害性に加え、「ゲートウェイドラッグ」とも呼ばれ、さらなる刺激を求めて覚せい剤などに手を出すことにつながったり、規範意識が低下し、他の犯罪につながる恐れも高い。

 同署は「厳しく取り締まるとともに、若者を中心に啓発していきたい」とし、「野生の大麻を見つけた場合は、警察や保健所に連絡を」と呼び掛けている。(大谷健人)

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