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「とかち消化器内視鏡クリニック」8月17日開業 帯広出身の女性医師独立

「誰もが受診しやすい環境をつくり、がんの早期発見などに貢献したい」と話す瀧澤医師

 女性の内視鏡専門医・指導医が診療、検査を手掛ける「とかち消化器内視鏡クリニック」が8月17日、帯広市西23南2(帯広ドクタータウン内)に開業する。帯広市出身で、国立がん研究センター中央病院(東京)などでキャリアを積んだ瀧澤初(はじめ)医師が独立し、自身のクリニックを開院する。内視鏡による大腸などの検査は40代から必要とされるが、男性医師が多いために女性患者が受診しにくい環境となっていた。瀧澤医師は「誰もが安心して来院できるクリニックをつくり、十勝に貢献したい」と話している。

「学びを十勝に」 古里で独立決意
 十勝でも内視鏡検査を受けられる医療機関は複数あるが、内視鏡専門医・指導医の資格を持つ女性医師が担当するケースは初。この点を生かし、がんの早期発見などに貢献する。

 瀧澤医師は帯広東小、帯広第六中(当時)、帯広柏葉高を経て琉球大学医学部卒。大学時代に父を胃がんで亡くし、がんを早期発見できる内視鏡医の道に進んだ。卒業後、帯広厚生病院で医師としてのキャリアをスタート。国立がん研究センター中央病院などで働く中で、日本消化器内視鏡学会の専門医・指導医の資格を取得。内視鏡検査を行った実績は食道・胃が2万9000件以上、大腸は1万件以上に達し、日本のがん治療の最前線で活躍できる技術を身に付けた。

 「東京の病院に行く時に、学んだことをいつか十勝に持ち帰ろうと考えていた」(瀧澤医師)といい、今回、古里での独立・開業を選んだ。

 クリニックでは内科や消化器内科、内視鏡内科と幅広い治療を提供するが、特に内視鏡を使った食道、胃、大腸の検査に力を入れる。

 21種類ある部位別がんの中で、胃がんや大腸がんは比較的完治しやすいがんとされる。しかし、国立がん研究センター・がん情報サービスの調べによると、2018年時点で女性の死亡数が多い部位は1位が大腸、胃が4位。内視鏡医に男性医師が多く、女性が受診しにくい環境になっていることが影響しているという研究もある。

レディースデーや専用待合室設置も
 こうした状況に対し、瀧澤医師はクリニックに女性検査専用のレディースデーを設定したり、院内に大腸検査の際のプライバシーを確保できる専用の待合室などを設置したりして、検査を受けやすい環境をつくるとしている。

 クリニックでは8月8日に地域住民向け、9日に医療機関や関係者向けの内覧会を行う。予約不要で、訪れた人に診療環境などを説明する。17日から診療を始める予定。

 問い合わせは同院(0155・37・8055)へ。(奥野秀康)

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