北村ひとみさんの髪の毛アート SNSで人気
切った髪の毛でキャラクターや有名人-。帯広市西12南28の美容室「RAGCIE(ラグシー)」の店長北村ひとみさん(30)の「髪の毛アート」が、SNS(インターネット交流サイト)アプリ「TikTok(ティックトック)」で好評だ。1日の営業終わりに出た髪の毛を材料に、床をキャンバスに見立てて表現するユニークな試み。北村さんの投稿を待つフォロワーは1万1000人以上(6日現在)と関心を集めている。
北村さんのアートは、店で切った来店客の髪の毛が“画材”。捨ててしまう前に、細かな毛を主に使って描いてゆく。出来上がってからほうきで崩す様子を動画で撮り、逆再生すると、あっという間に絵が完成したように。こうした面白さが人気の要因の一つだ。
TikTokを知り、「自分の得意な分野で」と今年1月に動画の投稿を始めた。最初は友人などから反響がある程度だったが、1カ月後の2月8日に投稿した「ハローキティ」が人気を集め、TikTokのお薦め欄に取り上げられたことで広く知れ渡った。
その後も「スーパーマリオ」に4万超えの「いいね」が付くなど反響は大きく、アイドルグループ「嵐」やラグビー日本代表の選手など時事ネタや人気キャラクターなどを幅広く手掛けてきた。フォロワー数は毎月1000人以上増え、中国や韓国からのコメントも増えてきたという。
一つの作品を仕上げるのに20分から2時間ほど。幼い頃から絵を描くのが好きだった北村さんは「下描きはできないけど、やり直しが利く。細かな髪の毛が使いやすい」とし、髪の毛の色のトーンの違いをグラデーションのように生かすこともあるという。
11月からは客自身の髪の毛を使ったアート作品とカット、カラーなどを組み合わせたプランも設けた。北村さんは「これまでモナリザやモアイも反響が大きく、絵画や有名なものにも挑戦したい。濃淡や角度だけでも印象が変わるので、こだわりたい」と話す。
北村さんのTikTokのアカウントは「hitomi_ragcie」。店の住所は西12南28。(松田亜弓)