赤ちゃん誕生に木のわっこ 大谷短大の馬場さんらが新プロジェクト
赤ちゃんに地域の木でできたおもちゃで遊んでもらおうと、帯広大谷短期大学社会福祉科子ども福祉専攻で専任講師を務める馬場拓也さんらが新たなプロジェクトを始めた。木のおもちゃを自治体や企業に出産祝い品として提案し、今年度は8月から上士幌町と池田町で配布される。
同プロジェクトは馬場さんを中心に6月発足。帯広の森・はぐくーむの日月伸施設長、十勝総合振興局森林室の濱田智子森林室長、帯広大谷短大の西野経子特任講師、看護師の松本友香さんら9人が集まり、プロジェクト名を「すくすく十勝応援プロジェクト 森の輪(わっこ)」に決めた。おもちゃに付ける説明などでも意見を交わした。
上士幌、池田両町で配布される木のおもちゃ「森の輪」は、直径約8センチ、厚さ約2センチのドーナツ型。シラカバやサクラなど地域の木を使い、馬場さんが考案した。赤ちゃんが握ったり、なめたり、転がしたりと多様な遊びができる。
馬場さんによると、出産祝いに木製品を贈る自治体は全国的に増えている。一方、積み木などは比較的高価になり、人口が多い自治体では普及が難しい。今回考案したおもちゃは比較的安価に作れることから、人口の多い自治体でも可能になる。その土地の木材を使うことで、親子で地域に理解を深めてもらうきっかけにもしたいという。
これまでに木製おもちゃ「POTATOY(ポテトイ)」などを開発し、木育インストラクターとしても活躍する馬場さんは「木のぬくもりを親子で感じてほしい」と話している。(松田亜弓)