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元町議の板垣さん 念願のパン屋さんに 幕別

「パンを喜んでもらえるのが一番の励み。もっともっと多くの人の笑顔を見られるよう頑張りたい」と張り切る板垣さん

 【幕別】政治の世界からパン屋さんに転身-。元幕別町議の板垣良輔さん(33)が宅配専門のパン店「イタガキベーカリー」を開業した。かねての夢を実現した板垣さんは「パンを作るのが楽しくて楽しくて、早く朝にならないかなと思っている。毎朝ジャンプして起きています」と充実した笑顔を見せる。

 板垣さんは広尾町生まれ。中学生の頃から菓子作りが好きで、帯広三条高を卒業後、日本菓子専門学校(東京)に進学した。卒業後は都内でアルバイト生活を送っていたが、せっかく学んだ製菓の技術を原料が豊富な十勝で生かそうとUターン。菓子店の求人がなかったことから帯広市内のパン店に勤め、パン作りの楽しさに目覚めた。

 パン作りが楽しかった一方、勤務条件で疑問に思う点も。就労環境について相談するため日本共産党十勝地区委員会を訪ねたのを機に政党職員に。2015年の統一地方選で町議選に出馬し初当選した。

 町議2年目の16年4月、14年夏の原水爆禁止世界大会で出会った奈良県出身の恵さん(33)と遠距離恋愛を実らせ結婚。「いつかはパン屋を開きたい」という板垣さんに対し「自営業は不安定だから…」と心配する恵さんと2年ほど話し合いを重ね、転身を決意。町議を1期で引退した。

 町札内桜町に部屋を借り、帯広市内の元パン店の経営者から格安で譲り受けたオーブンやミキサー、面台などの一式を運びパン工場とし、今月1日から営業を始めた。介護職の恵さんも、チラシ作りなどでサポートする。

 販売するパンは10時間以上の長時間発酵にこだわった「天使のおしりパン」(1個100円)のみ。小麦粉の風味を生かすため、できる限り生地をこねず、パンチを3、4回行って形作るこだわりの一品。合成添加物や化学調味料は使用しない。「パンのおとも」としてパンに添える自家製ジャムやあんこ、カスタードクリーム、ポテトサラダなども2個100円で販売する。

 最もおいしく味わえるとの理由で「窯から出して2時間しか売らないと決めている」。宅配先は原則、札内桜町と札内西町のみとするが、「他の地域についてもご希望に応えられるよう努力したい」という。問い合わせは同店(0155・66・9613)へ。(澤村真理子)

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