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畜大屋上で養蜂開始 魅力発信へ蜂蜜販売や商品開発

ミツバチの状態を確認する萬田代表

 帯広畜産大学の学生が大学敷地内で取り組む養蜂事業が今年度、本格的に始まった。研究棟の屋上でミツバチを飼育して蜂蜜を採取し、販売や商品開発につなげる。また、受粉を行い農業生産に不可欠なミツバチの魅力を伝えるため、イベントを企画する考え。

 学生主体で地域活性化を図る「ちくだいらんぷ事業」の一環。同大大学院修士1年の萬田明さんが発案し、昨年度、学生サークル「BEEHAVE」を設立した。活動初年度は受粉用にハチを購入し、養蜂の技術や管理方法を学んだ。

 今年度は養蜂事業に必要な道への届け出を済ませた。5月下旬にミツバチ約1万6000匹を購入し、巣箱ごと屋上に設置。サークルに所属する学生は週1回世話し、新たな女王バチの羽化を防ぎ、ハチの健康状態を確認する。ハチは10万匹程度まで増え、蜂蜜は6月末から採取できる見込み。ハチの越冬にも挑戦する。

帯畜大の研究棟屋上に巣箱を設置し、養蜂を始めた学生サークル。左から2人目が萬田代表

 蜂蜜は畜大ブランドでの販売やコラボ商品開発の他、季節によって異なる味の食べ比べや採蜜などのイベントも企画する。巣を作るために働きバチが分泌する蜜ろうの活用も検討する。保湿性が高く、リップクリームなどの美容商品開発が候補に挙がっている。

 昨年度、ハチを飼育する中で、天候によって機嫌が悪くなることを発見。曇りの日は花の開き具合が悪く蜜や花粉が思うように取れないためか、攻撃的になると分析している。

 サークルには今年度、新入学生が加入し、会員は20人に増えた。畜産科学課程1年の加藤瑠菜さんは「女王バチや働きバチの役割などを知りたい。蜂蜜も食べてみたい」と興味津々。代表を務める萬田さんは「怖いイメージもあるが、ミツバチは農業に貢献する重要な昆虫。商品をツールに、その役割や存在を広めていきたい」と話す。(池谷智仁)

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  • 帯畜大の研究棟屋上に巣箱を設置し、養蜂を始めた学生サークル。左から2人目が萬田代表

    帯畜大の研究棟屋上に巣箱を設置し、養蜂を始めた学生サークル。左から2人目が萬田代表

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